「鉄のフライパン、ちゃんと使いこなせるかな?」
「重さや、お手入れに関してハードルが高そう」
鉄フライパンに興味があっても重さなどの取り扱いに不安があるため、購入を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、鉄フライパンの選び方と、人気メーカーのおすすめ商品を紹介します。鉄フライパンのお手入れ方法についても徹底解説するので、「せっかく購入するのだから長持ちさせたい」という方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
鉄フライパンの魅力とは

鉄フライパンの魅力は以下のとおりです。
- 熱の伝わりが良く高温でおいしく料理できる
- メンテナンス次第では一生物のアイテムになるほど、耐久性が高い
- 鉄分が摂れる
鉄は高温に耐える性質があるため、強い火力で調理できることが魅力です。
また、使っていくほどに食材の油が鉄フライパンになじんで焦げ付きにくくなり、お手入れ次第では長く使えます。
さらに、鉄フライパンから不足しがちな鉄分を補うことができるため、貧血や立ちくらみで悩んでいる方にもおすすめです。
鉄フライパンの選び方
鉄フライパンを選ぶ際には、以下の項目をチェックすることがおすすめです。
- サイズ
- 厚みや重さ
- IHに対応しているか
自分の生活スタイルに合った鉄フライパンが選べるように、それぞれ見ていきましょう。
サイズ
何人分の料理を作るかによって、適したフライパンのサイズは変わってきます。主なサイズごとの特徴や適した人数については、以下の表を参考にしてください。
サイズ | 対応人数 | 特徴・おすすめ |
---|---|---|
20cm以下 | 一人暮らし | ・一人分の料理 ・目玉焼きやお弁当などの少量の調理におすすめ |
21~23cm | 1~2人分 | ・一人分の料理 ・ファミリー層のサブフライパン |
24~26cm | 2~4人分 | ・ハンバーグが4つ入る大きさ ・標準的なサイズでファミリー層におすすめ |
28~30cm | 4人以上 | ・大人数分や作り置き |
厚み・重さ
鉄フライパンの厚みによって、作りやすい料理は変わってきます。例えば、炒め物であれば熱が伝わりやすい1.6mm以下、じっくり火を通したい料理なら蓄熱性の高い2mm以上がおすすめです。
またフライパンを使う際の「あおる」「振る」などの動作を考えると、一般的に1キロ以下が使いやすいでしょう。以下の表は、フライパンの厚みとサイズごとの目安となる重さです。
フライパンのサイズ | 厚み1.2mm以下 | 厚み1.6mm程度 | 厚み2mm程度 |
---|---|---|---|
20cm前後 | 500g | 550~580g | 600g |
26cm前後 | 800~900g | 850g~1kg | 1.1~1.3kg |
30cm前後 | 1.2kg | 1.2~1.5kg | 1.5~2kg |
IH対応
キッチンの熱源がIHの場合、鉄フライパンに対応しているかを確認しましょう。
近年IH対応の鉄フライパンも増えていますが、ガス専用も販売されているからです。
また、IHは加熱のムラが生じやすいため、コイルからはみ出さないサイズにしましょう。事前にコイルの大きさをチェックし、サイズに合った鉄フライパンを選ぶことが大切です。
鉄フライパンの人気メーカーとおすすめ商品
ここからは、鉄フライパンの人気メーカーと、それぞれのおすすめ商品を紹介していきます。
柳宗理
柳宗理は、日本を代表するインダストリアル・デザイナーです。質の高いデザインを理念として、機能性や実用性に富んだ商品を数多く発表してきました。
柳宗理の鉄フライパンは、利き手を問わずに使いやすい左右に張り出した注ぎ口や、表面への特殊加工などが特徴です。

鉄フライパン マグマプレート
マグマプレート加工を施した鉄フライパンです。
鉄の表裏両面に凹凸を浮きたたせ、食材とランダムな点で接することで、油なじみを良くして焦げ付きを抑えます。また、熱の伝わりが良く素早く食材を加熱できるため、おいしく調理できることも魅力です。

鉄フライパン ダブルファイバー窒化加工
ダブルファイバー窒化加工は、両面に繊維状の凹凸を浮き立たせ、表面を窒素で硬化させることで行われます。こちらの加工により、耐摩耗性と耐腐食性が向上。
さらに、油なじみもよく、焦げ付きにくい特性もあります。
turk
タークはドイツで創業したブランドで、伝統的な製法を継承したクラシカルでありながら高品質な鉄フライパンを生産しています。
タークのフライパンは、熱伝導率が高くおいしく調理できることが魅力です。また、おしゃれなデザインでありながら、手入れ次第で半永久的に使える機能性の高いアイテムがそろっています。

クラシックフライパン 4号 24cm
鉄の塊を高温で加熱し鋳造して作られるため、つなぎ目のない一体型の持ち手が特徴の鉄フライパンです。創業当初から動かしている専用の機械で、職人が製造しています。
外はカリッと、中はフワッと焼けるため、素材の持ち味を生かしたシンプルな焼き料理に最適です。

プレスパン 浅型 28cm
熱をまんべんなく伝え、ふっくらと焼き上げることが特徴です。
プレスパンシリーズは、クラシックフライパンに比べて、軽量で小回りの利くサイズが展開されています。浅型 28cmタイプは、弱い火でしっかりと焼き上げる肉・魚料理におすすめです。
リバーライト
リバーライトは、鉄の蓄熱性と放熱性を最大限に活かすための設計にこだわった鉄フライパンを製造しています。
世代を超えて使い続けられる鉄フライパンをめざしており、なかでも「極JAPAN」シリーズが人気で、数多くのアイテムが販売されています。

極JAPAN 厚板フライパン 26cm
3.2mmの厚みがあり、プロも使用する本格的な厚さの鉄フライパンです。
木製の取っ手はほど良い太さがあり、負担なくしっかりと握れます。特殊熱処理により窒化鉄となっているためサビにくく、日常的に使いやすいアイテムです。
岩鋳
岩鋳は、南部鉄器で有名なメーカーです。工芸品としての伝統を守りながら、日常生活になじむ実用性のある南部鉄器を作りつづけています。
キッチンウェアや急須、鉄瓶などさまざまなアイテムが販売されているなかから、おすすめの鉄フライパンを紹介していきます。

フライパン24(蓋付)
こちらのアイテムは、蓋が付いており大きさもあるため、マルチに活躍できます。
耐熱性が高く食材へ均一に熱を伝えるため、おいしく調理できます。南部鉄器特有の鋳肌(いはだ)が美しく、機能性とデザイン性に優れている点が魅力です。
ビタクラフト
ビタクラフトは、アメリカで創業した世界トップクラスの人気調理器具メーカーです。テクノロジーを駆使し、丈夫で長持ちする耐久性に優れた高品質な商品を販売しています。
鉄やステンレス製品など数多くのアイテムを扱っていて、鉄フライパンでは特にスーパー鉄シリーズがおすすめです。

スーパー鉄 フライパン 28cm
窒化加工がされているためサビにくく、焼き入れや油ひきなどのメンテナンスが不要です。使うほどに油なじみが良くなり、焦げ付かずに料理がおいしくなります。
28cmサイズは、大人数分の炒め物にも適した大きさです。
錦見鋳造
錦見鋳造は、「魔法のフライパン」で知られる鋳物の調理器具メーカーです。熱効率の早さや鉄鋳物の素材にこだわり、浅型のフライパンや中華鍋を製造・販売をしています。
「鉄鋳物」の従来の厚みは4~5mmで非常に重かったのですが、10年という長い歳月をかけて1.5mmを開発し、軽量化に成功しました。

魔法のフライパン 24cm
魔法のフライパンは熱伝導が早く、200度に到達する時間は、なんと44秒。
旨味を逃がさずに食材のおいしさを閉じ込められることが特徴です。また、厚さは1.5mmと薄いため、女性でも片手で負担なく調理できます。
24cmは、1~2人分やお弁当などのちょっとした調理に便利で、日常的に使いやすいサイズです。
サミット工業
鉄鍋専門メーカーで、長期的に使い続けられる耐久性と機能性に富んだ商品が魅力です。キズに強く丈夫で、熱伝導率と耐熱性も高いためおいしく調理できます。
サミット工業には「炒める鍋シリーズ」と「焼く鍋シリーズ」があり、今回は「炒める鍋シリーズ」について紹介します。

IH北京鍋 30cm
深さが13.5cmある、深型のアイテムです。
熱伝導と保温性に優れ、短時間で旨味を凝縮して高温調理ができます。油と火の相性が良くなる構造になっており、炒め物をシャキッと、チャーハンをパラパラに仕上げられます。
ラバーゼ
「ラバーゼ」はイタリア語で「基本」を意味し、国産にこだわった上質な基本の料理道具を展開しているブランドです。
ラバーゼの鉄フライパンは、使いやすさとデザイン性の高さを兼ね備えています。耐久性が高いため面倒なお手入れが不要で、かつ料理が楽しくなることが特徴です。

鉄フライパン 18cm
18cmと小さめなので、一人暮らしやお弁当のおかず作りに適した大きさです。
鉄ブルーテンパー材を使用しており、サビに強く丈夫なため長年に渡って使い続けられます。また、425gと軽くて使いやすいことも魅力です。

鉄両手フライパン 30cm
6cmの深さがある、細い持ち手が付いた両手フライパンです。特別なお手入れは不要で、IHやオーブンにも使用できるため、使い勝手が良い商品となっています。
また洗練された美しいデザインのため、そのまま食卓に出してもおしゃれな雰囲気を演出できるでしょう。
藤田金属
藤田金属は、フライパンやコップなど金属製品のアイテムを製造・販売している、大阪の町工場です。
藤田金属の鉄フライパンは、焦げ付きにくくお手入れもしやすいことが魅力となっています。メンテナンスがかんたんで日常的に使えるフライパンを探している人は、ぜひチェックしてみてください。

フライパンジュウ ハンドルセット
スライドするだけでハンドルを着脱できる鉄フライパンです。収納で場所をとらず、お皿としてそのまま食卓へ出すことも可能です。
塗装をしていない1.6mmの厚いフライパンのため、外側をカリッとおいしく調理できるほか、オーブンはもちろん焚火でも使えます。
山田工業所
山田工業所の鉄フライパンは、一つひとつをハンマーで叩いて形を作る「打ち出し式」で製造されています。この製法をとるのは、日本国内で山田工業所のみです。
機械プレスではできない絶妙な打ち出しの技術で、プロの料理人にも認められる最高級の製品を作っているメーカーです。

打ち出し片手鍋 27cm
鍋底のカーブが深く、炒め物や蒸し物などさまざまな調理に適しています。
打ち出し式によって作られているため、表面に細かい凹凸ができており、使い始めに「空焚き」を行うことで、油がなじみやすく扱いも楽になります。
無印良品
生活雑貨や食品など幅広く展開している無印良品ですが、鉄フライパンも良質な商品を販売しています。
鉄が持つ素材の特性を生かし、熱伝導性の高い商品であることが特徴です。日常的に使える、普遍的でありながら高品質なアイテムとなっています。

フライパン
26cmでファミリー層にも使いやすいサイズの鉄フライパンです。
油なじみと熱伝導性・耐熱性の高さが特徴で、素早く火が伝わるため食材をカリッと調理してくれます。高温かつ短時間で調理できるため、炒め物に最適です。
鉄フライパンの手入れ方法

鉄フライパンは、メンテナンス次第で半永久的に使えるアイテムです。鉄フライパンの手入れ方法を、以下の項目に分けて解説します。
- 使いはじめ:油ならし
- 調理前:油返し
- 調理後
- 焦げてしまった場合
長く愛用できる鉄フライパンを育てていけるように、詳しく見ていきましょう。
使いはじめ:油ならし
使う前に油ならしをすることで、焦げ付きを防げます。油ならしの基本的な方法は、以下のとおりです。
- お湯でしっかりと洗う
- フライパンを火にかけ、軽く空焚きして水分を蒸発させる
- 火を止め、1/2~1カップ程度の食用油をフライパンに入れる
- 中火で2~3分加熱し、油を十分に染み込ませる
- 火を止め、余分な油をオイルポットに戻す
- フライパンが冷めたら、油がなじむようキッチンペーパーで拭く
中火で加熱する際、野菜くずなどを炒めるとさらに油なじみが良くなります。
調理前:油返し
以下の手順で油返しをすることで焦げ付きにくくなり、料理もスムーズになります。
- 中火で加熱
- 大さじ3程度の食用油をフライパンに入れる
- 弱火で3分程度加熱する
- 煙が出始めたら火を止める
- オイルポットに油を戻す
- 調理に必要な油を入れ、料理を開始する
油がなじむと、鍋全体がつやつやとした黒色になります。焦げを防止するとともに長く使い続けられるよう、このひと手間を惜しまないことが大切です。
調理後
洗剤を使用せず、食洗器も使わないことが基本です。
鉄フライパンは使っていくほど油がなじんでいき、サビからフライパンを守ってくれます。洗剤を使うと油膜が洗い流され、焦げ付きやサビが出やすくなるため逆効果です。
フライパンの使用後は、以下の手順でお手入れをしてみてください。
- 温かいうちにタワシやささらを使用し、お湯で洗う
- 火にかけて水気を飛ばす
- キッチンペーパーで油を薄く塗る
通常のフライパンとは手順が異なるため、注意しましょう。
焦げてしまった場合
焦げてしまったとしても、基本的に洗剤は使いません。水を入れてサビを落としていく方法を確認していきましょう。
- フライパンの底をおおう程度の水を入れる
- 沸騰するまで中火にかけ、汚れをやわらかくする
- タワシや金属ヘラで焦げを落とす
- 汚れが落ちたら中火で数分加熱し、水気を飛ばす
- 1カップ程度の油を入れ、弱火で3分以上加熱する
- 油をオイルポットに戻す
- キッチンペーパーで余分な油を塗り込む
後半は油ならしをしていきます。焦げてしまっても適切なお手入れをすれば使い続けられるため、ぜひ試してみてください。
楽天ラクマなら手頃に鉄フライパンを購入できる!
鉄フライパンの購入を検討するときは、重さ・厚さ、IH対応などの、自分のライフスタイルに合ったアイテムを選びましょう。また、使い始めや調理前・調理後にお手入れをしっかりと行い、長く使えるようにすることが大切です。
楽天ラクマであれば、さまざまな商品を比較しながら、鉄フライパンをお手頃価格で購入できます。鉄フライパンを買おうか検討している人は、ぜひチェックしてみてください。