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ブルーベリーを毎日食べるメジャーな果物に(本多恭子さん/茨城県)

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茨城県女化町(おなばけちょう)でブルーベリー農園を営む本多さんに、ブルーベリーの魅力とその栽培方法について詳しく教えて頂きました。女化ブルーベリーの森では、ブルーベリーの摘み取りのイベントのほか、農園とその周りのお店と協力しマルシェなども開催しているそうです。農産物だけでなく、その環境や地域自体を盛り上げ楽しむ姿勢に、どんな想いで運営されているのかお聞きしました。

きっかけは偶然も重なり

家を購入するタイミングで埼玉から茨城に移住した際に、元々叔母がブルーベリー栽培の経験者であったことや、2年前に他界した父が実のなる木が大好きだったこともあり、家族で農園を始めてみる事にしました。私も元々植物が大好きで庭いじりなどをやっていたので、農業には全く抵抗なく始めました。また適した土地を探している時、この農園の園主が栽培を続けられなくなったので引継ぎを希望しているという話も舞い込み、ひと目で気に入って譲ってもらいました。

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14品種のブルーベリーを栽培

ブルーベリーって今はあまりメジャーな果物ではないですが、実は200品種もあるんです。そのうち14種を栽培をしていますが、品種によって実のなり方・お世話の仕方・味・風味・酸味や粒の大きさなど特徴が全く違います。それぞれの特性を理解して一本一本の苗木と対話しながら、毎年その木の一番美味しい実がなるようにお世話をします。また剪定(せんてい)によって実のなり方が大分変わるので、大粒で甘い実がつくように丁寧に行います。私の農園では量より質を重視し、沢山出る枝同士が邪魔をしないように切って風通しをよくし、収穫の実りを良くするために花芽を落とします。6年目になって分かったことも多く、今は大粒で甘い実がつく工夫がやっと自然に出来るようになってきました。

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最初の2~3年は不安も

ブルーベリー栽培はほとんど思いつきで始めたので最初は分からない事が多く、実がなるまでの2~3年は本当にうまく出来るか不安でした。また草取りや剪定が冬の一番寒い時で、収穫は夏の一番暑い時と、季節の最も厳しい時期が働き時なので、その点は大変です。ただ、ちゃんと花が咲いて思い通りの実がなったときは本当に嬉しいです。

f:id:infablic:20180316125708j:plain(春に向けて膨らむつぼみ)

f:id:infablic:20180316142706j:plain(徐々に大きくなり色を付け始める)

オススメはもちろん生で

品種によって、甘みが強いもの、酸味があるもの、みずみずしいもの、ぎゅっと果肉が詰まっているものなど、様々です。その色々な種類を手にいっぱいとって、ガバッと食てもらうのが一番贅沢で美味しさを感じてもらえると思います。大きい粒だと冷凍して半解凍にし、シャーベット状で食べてもらうのもオススメです。また、家ではお酢に漬けてシロップにし、炭酸で割って飲んだり、冷凍ブルーベリーでスムージーにすることもあります。家庭でも簡単に出来るように今様々なレシピを模索中です。加工品としては、工場でジャムにしています。甘みを抑えてブルーベリー本来の味を引き出し、スパイスを入れてチーズやワインなどのお酒に合うジャムの開発にも取り組んでいます。新しい目線で商品開発をする事を、色々試しています。

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500円玉サイズの大粒ブルーベリーも

私は粒の大きさにもこだわっていますが、中には100円サイズや500円サイズのブルーベリーもあります。普段は海外産の冷凍ものなど、トッピングにのるような小粒なものしか目にかからないと思うのですが、大粒はかじって食べる程大きい品種です。大玉のブルーベリーの品種はまだ知らない方が多く、スーパーにもほぼ出回らないので見ると大体の方はびっくりしますが、その反応も嬉しいです。それを見ると、よしっ!と思います(笑)。実はブルーベリーの歴史はまだ30年くらいと言われていて、まだまだ深く知らない人も多いので、もっと魅力を広めて毎日食べるような日常の果物となるように、ブルーベリーの常識を覆したいですね。

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栄養価が豊富

まだ研究段階ではあるのですが、ブルーベリーはアントシアニンが豊富で、疲れ目・かすれ目に良く、集中力をUPさせると言われています。私も1年を通して編み物をするのですが、ブルーベリーが摂れる時期は編み目がクリアに見えやすいので、実体験としてもブルーベリーの効力は感じています。またブルーベリーの木は病気に強く虫も付きにくいので、農薬がほぼ必要ありません。そのためうちの農園でも農薬や除草剤を使用していないので、安心して皮ごと食べていただけます。木から採ってすぐ食べていいので、おやつ代わりに食べてほしいなと思います。

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四季折々の表情を見せるブルーベリーの木

あまり知られていないですが、ブルーベリーって1年を通して楽しませてくれる植物なんですよ。春はすずらんのように真っ白く小さな花が大量に咲き、夏に実をつけます。また秋は葉を真っ赤にし農園が一面に紅葉します。冬は枝だけになりますが、それもまた美しい。年間の表情全てが愛おしい植物です。

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ブルーベリーをもっと身近に

ブルーベリーの収穫期はたったの2-3ヶ月しかありません。だからこそ一年を通して全ての木々と対話し、収穫季には最上級の実がなるように心を込めて生育します。そんなブルーベリーをもっと身近に感じてほしいし、自分も本来の美味しさをお届けできるよう努力したいなと思います。生のブルーベリーを、旬の時期に家庭であたり前に食べるような果物にできたらいいなと思います。加工品の種類も今後増やす予定で、ジェラート・アイスバーも販売予定です。収穫シーズンは6月中旬から8月中旬なので、楽しみにしていてくださいね。

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【プロフィール】

お名前:本多恭子さん
地域:茨城県女化町
ショップ名:女化ブルーベリーの森
ショップURL: https://fril.jp/shop/blueberryforest

fril.jp

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